DeepSeek & Dify連携ガイド:多段階推論を活用したAIアプリケーション構築

概要

オープンソースの生成AIアプリケーション開発プラットフォームであるDifyは、開発者がDeepSeek LLMを活用し、より高度なAIアプリケーションを構築することを支援します。Difyプラットフォームは、以下の主要な開発体験を提供します。

  • 視覚的な開発 - 直感的なビジュアルオーケストレーションにより、DeepSeek R1を搭載したAIアプリケーションをわずか3分で作成

  • 知識ベースの拡張 - 内部ドキュメントを連携させてRAG機能を有効化し、高精度なQ&Aシステムを構築

  • ワークフローの拡張 - ドラッグアンドドロップ操作による機能ノードと、サードパーティ製ツールプラグインを介して、複雑なビジネスロジックを実装

  • データ分析 - 総会話数、ユーザーエンゲージメントなどの組み込みメトリクスに加え、専門的な監視プラットフォームとの連携をサポート ...

このガイドでは、DeepSeek APIとDifyの連携について、以下の2つの主要な実装を達成するための詳細を説明します。

  • インテリジェントチャットボットの開発 - DeepSeek R1の連鎖的思考(chain-of-thought)推論機能を直接活用

  • 知識強化型アプリケーションの構築 - プライベートな知識ベースを利用して、正確な情報検索と生成を実現

金融や法律など、コンプライアンスが重視される業界向けに、Difyは DeepSeek + Difyのプライベートデプロイ:独自のAIアシスタントを構築 を提供しています。

  • DeepSeekモデルとDifyプラットフォームをプライベートネットワークに同期デプロイ

  • 完全なデータ主権を保証

DifyとDeepSeekの連携により、開発者はインフラの複雑さを気にすることなく、シナリオに基づいたAIの実装に直接取り組むことができ、LLM技術の運用生産性への転換を加速させます。


前提条件

1. DeepSeek APIキーの取得

DeepSeek APIプラットフォームにアクセスし、指示に従ってAPIキーをリクエストしてください。

上記リンクにアクセスできない場合は、DeepSeekのローカルデプロイをご検討ください。詳細については、ローカルデプロイガイドを参照してください。

2. Difyへの登録

Difyは、生成AIアプリケーションを迅速に構築するためのプラットフォームです。DeepSeekのAPIを統合することで、DeepSeekを搭載した高機能なAIアプリを簡単に作成できます。


連携手順

1. DeepSeekをDifyに接続

Difyプラットフォームにアクセスし、プロファイル → 設定 → モデルプロバイダー に移動します。DeepSeekを見つけ、事前に取得したAPIキーを貼り付け、保存 をクリックします。検証が完了すると、成功メッセージが表示されます。


2. DeepSeek AIアプリケーションの作成

  1. Difyのホームページで、左側のサイドバーにある 空白アプリを作成 をクリックし、チャットボット を選択します。任意の名前を設定します。

  1. deepseek-reasoner モデルを選択します。

deepseek-reasoner モデルは、deepseek-r1 モデルとも呼ばれます。

設定が完了すると、チャットボットとの対話を開始できます。


3. 知識ベースによるテキスト分析の有効化

検索拡張生成(RAG) は、関連する知識を検索することでAIの応答を強化する高度な手法です。モデルに必要なコンテキスト情報を提供することで、応答の精度と関連性が向上します。内部ドキュメントや特定の分野の資料をアップロードすると、AIはこの知識に基づいて、より情報に基づいた回答を生成できます。

3.1 知識ベースの作成

AIに分析させたい情報を含むドキュメントをアップロードします。DeepSeekがドキュメントの内容を正確に理解できるように、親子分割モードを使用することを推奨します。これにより、ドキュメントの階層構造とコンテキストが保持されます。詳細な手順については、知識ベースの作成 を参照してください。

3.2 AIアプリへの知識ベースの統合

AIアプリの コンテキスト 設定で、作成した知識ベースを追加します。ユーザーが質問すると、LLMは応答を生成する前に、まず知識ベースから関連情報を取得します。


4. AIアプリケーションの共有

構築が完了したら、AIアプリケーションを他のユーザーと共有したり、他のWebサイトに組み込んだりできます。


参考資料

シンプルなチャットボットアプリケーション以外にも、チャットフローとワークフローを使用して、文書認識、画像処理、音声認識などの機能を備えた、より複雑なAIソリューションを構築できます。詳細については、以下の資料を参照してください。

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