変数インスペクターは、ワークフローエディターの下部に配置されているパネルです。このパネルは、実行後の各ノードの入力データと出力データをキャッチし、開発者がワークフロー全体のデータフローにおける問題を素早く特定し、検証するのに役立ちます。

なぜ重要か

変数はノード間の主要な接続点として機能し、動的なフロー制御を可能にします。ワークフローアプリケーションでは、変数はユーザーからの入力だけでなく、各ノードからの出力(LLMの応答、ツールの結果、会話のコンテキスト、環境パラメータなど)を保存します。

変数インスペクターは、実行後に各ノードの入力パラメータと出力結果を自動的にキャッシュします。以下の主な機能を提供しています:

  • リアルタイムの変数監視:ノードが実行された直後にワークフローの入出力を含むすべての変数を捕捉して表示します。
  • キャッシュされた変数の編集:上流のノードを再実行せずに、ほとんどのタイプの変数を手動で変更することができます — 異なるシナリオをテストするのに最適です。
  • 異常データの追跡:各変数の実際の値とタイプを表示し、フォーマットの問題や欠落フィールド、型の不一致を特定しやすくします。
  • グローバル状態管理:システム変数、環境変数、カスタム定義されたノード変数を含むすべての変数を1つのパネルに表示します。

変数インスペクターを使用することで、任意のノードから最新の出力変数を簡単に確認・編集でき、変更が下流のノードにどのように影響するかを確認できます。

使用方法

変数インスペクターはキャンバスの下部に位置し、ワークフローが実行されるとリアルタイムで更新されます。

ノードが実行されると、その出力変数がパネルに表示され、迅速に検査または編集が可能です。

以下は、“外部データベースクエリ”アプリケーションにおける変数インスペクターの使用例です。このワークフローでは、LLMノードが自然言語入力を受け取り、それをSQLに変換し、リモートデータベースにクエリを送信してデータを取得します。

こちらをクリックしてDSLワークフローファイルをダウンロードできます。

表示

ノードが実行されると、その出力変数は自動的に変数インスペクターに表示されます。変数をクリックすると、詳細な内容を確認できます。

編集

変数の値をクリックして編集します。更新された値は、次回の実行時に下流のノードで使用されます。

ここで変数の値を編集しても、ノードの「最終実行」記録内のキャッシュデータには影響しません。

例:

1

デフォルト結果

ユーザーが「すべてのユーザーデータを表示」と入力すると、LLMノードがSELECT * FROM users;を生成します。データベースはすべてのデータを正しく返します。

2

変数編集後

ユーザーが変数インスペクターでSQLを手動でSELECT username FROM users;に変更し、データベースノードのみを再実行します。システムはユーザー名のリストを返します。

これにより、ワークフロー全体を再起動することなく、下流のデータベースノードだけを再実行して新しいデータをテストすることができます。

元に戻す

変数編集フィールドの右上にある元に戻すアイコンをクリックすると、変数を元の値に復元できます。

すべての変数をリセット

左上のすべてリセットをクリックすると、キャッシュされたすべての変数を一度にクリアできます。


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