この記事では、Dify内でMCPツールを使用する方法を解説します。Difyアプリケーションを MCP サーバーとして公開する方法については、こちらをご覧ください。
現在、HTTPトランスポートをサポートしている MCP サーバーのみが利用可能です。
MCPサーバー管理へのアクセス
Difyワークスペースのツール → MCPに移動します。ここでは、アプリケーション用にツールを提供する全ての外部MCPサーバーを管理します。
MCPサーバーの追加

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サーバーURL: MCPサーバーのHTTPエンドポイント(例:
https://api.notion.com/mcpはNotionとの統合に用いるためのHTTPエンドポイントです)。 - 名前とアイコン: 提供されるツールを説明する名前を付けます。Difyは可能な限りサーバーのドメインからアイコンを自動で取得し、自分で選ぶこともできます。
- サーバーの識別: Difyがこのサーバーを管理するために使用するユニークなID(小文字、数字、アンダースコア、ハイフン、最大24文字)。
認証とツールの発見
サーバーを追加した後、Difyは自動的に以下を行います:- 利用可能なツールの検出: サーバーが提供する機能をチェックします。
- 認証処理: サーバーが認証を必要とする場合、OAuthフローを開始します。
- ツール定義の取得: アプリケーションで使用できるようツールのスキーマをダウンロードします。
- ツールのインベントリを更新: Agent やワークフロービルダーでツールを使用できるようにします。

接続されたサーバーの管理
サーバーカードをクリックすると、以下ができます:-
ツールの更新: サーバーから入手可能なツールを更新します。外部サービスが新しい機能を追加した場合に使用します。

- 再認証: 認証ステータスをクリックして権限を更新します。
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設定の変更: サーバーの詳細を変更します。

- サーバーの削除: サーバーを切断します。そのツールを使用しているアプリケーションは、再接続またはツールを削除するまでエラーが表示されます。
アプリケーションでのMCPツールの使用
サーバーが設定されると、そのツールは作成時のツール選択インターフェースに表示されます:Agent アプリケーション
- MCP ツールは Agent 設定の組み込みツールと一緒に表示されます。
- ツールはサーバー別に整理されます: “Notion MCP » ページ作成”, “Linear MCP » 課題作成”。
- “すべて追加”オプションを使用すると、サーバーの全ツールを迅速に有効にできます。
Workflow アプリケーション
- MCP ツールは Workflow ビルダーの利用可能なノードタイプとして表示されます。
- 各ツールノードはどのサーバーから来ているかを示します(トラブルシューティングに役立ちます)。
- 複雑なツールパラメーターは構造化データ用のJSON入力インターフェースを持ちます。
Workflow 内の Agent ノード
- MCPツールはスタンドアロン Agent と同様に Agent ノード内でも選択できます。
MCP ツールをユースケースにカスタマイズする
Agent ノードや Agent に MCP ツールを追加すると、その動作をカスタマイズできます:
ツールの説明
MCPサーバーからのデフォルトの説明をオーバーライドできます。これにより、ユースケースに特化した説明が可能です。パラメーター設定(推論設定)
各ツールパラメーターについて、次の選択ができます: 自動: コンテキストに基づいてAIモデルがパラメーター値を決定します(デフォルトの動作)。 固定値: 常に使用される特定の値(静的な値または変数)を設定し、AIの推論からパラメーターを取り除きます。 これは次のような状況で便利です:- 一貫した設定値を設定するため(検索ツールに対して
numResults: 10のように)。 - 変更すべきでないパラメーターを事前に設定するため(特定のAPIエンドポイントやフォーマット設定)。
- AIが処理する必要のあるパラメーターを減らしてツールの使用を簡素化します。
queryを「自動」に保ち、AIが何を検索するかを決定します。numResultsを「5」として固定値に設定し、応答サイズを制限します。- 検索フィルターなど他のパラメーターを固定値として設定し、一貫した動作を実現します。
アプリケーションのポータビリティ
MCPツールを使用するDifyアプリケーションをエクスポートすると:- DSLエクスポート: エクスポートされたDSLは、MCPサーバーをそのIDで参照します。
- 環境移行: 他の場所でアプリケーションを使用するには、ターゲット環境に同じMCPサーバーを同一のIDで追加します。
- アプリの共有: アプリケーションに依存するMCPサーバーを、URLや必要なサーバーIDを含めて文書化します。
統合問題のトラブルシューティング
- “未設定サーバー”: 認証に失敗したか、ツールが見つかりません。サーバーURLを確認し、再認証してください。
- アプリ内のツールが欠如: “ツールを更新”をクリックして — 外部サービスが提供を変更したかもしれません。
- サーバー変更後のアプリの破損: サーバーIDを変更したりサーバーを削除した場合、アプリケーションはツールエラーを表示します。元のIDでサーバーを再追加して機能を回復させてください。